観光地区133ヶ所が営業停止、博物館152館が閉館……新型コロナウイルス肺炎との戦いの中、西安の多くの観光関連企業は進んで社会的責任を負い、感染拡大防止に貢献している。ではこの状況は、観光業者にどんな影響があるのか?上半期及び年間の観光経済はどうなるのか?西安市観光関連企業の責任者と関連の専門家にインタビューを行った。
「団体行動を止め、観光地を閉鎖し、感染拡大を防ぐ」を
業務の重点に
2020年の春節期間、西安市の文化観光関連当局は、業務の重点を「供給を保証し、市場を繁栄させる」から「団体行動を止め、観光地を閉鎖し、感染拡大を防ぐ」に修正した。そして、市委員会と市政府の「三つの一切、五つの所有(全て)」という方針に従い、感染拡大を防止すべく、観光業の「八つの一時停止」を徹底的に実施した。これは、舞台公演、文化・観光交流、観光業者の経営、オフラインでの観光プロモーション活動、観光地や文化施設の開放、娯楽施設やインターネットカフェの経営、社会芸術レベル試験、オフラインでの教育訓練活動を一時停止するというものである。また、衛生・公安・交通・貿易・市場監視等の関連当局と協力して、密接な接触者の追跡調査や防疫検査等を行っている。
西安市ではすでに、A級観光地区93ヶ所、A級以外の観光地区40ヶ所、計133ヶ所(西咸新区を含む)の観光地区が営業を停止し、市内の公共図書館や文化施設28館が全て、1月24日朝から閉館を宣言して、定期的に消毒を行っている。通常は営業している市内の基層総合文化サービスセンター2884ヶ所は全て閉鎖され、博物館152館は閉館し、当直による巡回、消毒等が行われている。各区・県の開発区と西咸新区では、然るべき検査が実施され、インターネットカフェ、娯楽施設、劇場施設等は現在1134ヶ所が営業を停止し、263公演が中止になったという。
観光業を支援する政策の
打ち出しを提案
「今年の当社の春節の損失は少なくとも200万元。今は何もできないので終息を待つしかありません。」西安賓悦国際旅行社有限公司の社長・喬同氏は言う。一年のうち、国慶節と春節の二大長期休暇の売上高はおよそ三割を占め、特にここ数年は、西安で行われる中国の年越しイベントに惹かれて、多くの観光客が訪れるようになっている。だが今年は、それがすべて吹っ飛んだという。「国の感染拡大を防ぐ戦いを全力で支持します、これが終息したら、必ず観光の春がやってくるに違いありません。」
新型肺炎の影響で、観光業はかつてない困難に遭遇している。陝西藍海風投資管理有限公司の社長・任新亮氏は、この困難を乗り切るため、観光業の発展や高度化を支援する政策を打ち出すべきだと提案する。例えば、社会保険料や税金等の納付期限を延長して、滞納金を取らない、人員削減をしない企業には失業保険金の補助を与え、社会保険を含む関連の保険料を減免する、企業の労働組合経費や不動産税を減免して、増値税税率を適度に引き下げる、等である。
今年の観光業は
3ヶ月から半年は落ち込む
目下の苦境に対し、2月8日、西安市人民政府は『感染症の流行に効果的に対応し 経済の安定した発展を促進する若干の措置(暫定施行)』を発表した。これは、企業の社会保険料納付期限を最長6ヶ月延長、昨年納付した失業保険料を50%以上返還、土地譲渡金の分割納付、公租房(公共賃貸住宅)/廉租房(低所得世帯用賃貸住宅)の賃料3ヶ月分免除、観光業回復のための資金3億元支出等といった措置を講じるとしており、観光業者には「救いの雨」となった。
これについて、陝西省社会科学院文化観光研究センター主任・研究員の張燕氏は、感染拡大防止は今が正念場であり、観光市場ニーズの激減は避けられない、観光業は今年、少なくとも3ヶ月から半年は落ち込むと予測している。今後の西安の観光業については、今回の西安の観光業者への援助は、企業と共に困難に打ち勝とうという政府の意志の表れであり、観光業にほっと一息つかせたことは間違いない。これが終息すれば、気候が暖かくなるにつれ、市民は我先にと出かけるようになり、エコツーリズムが主役となって、西安の観光業は早期回復が見込まれるとしている。 記者 楊明
参照元:http://news.cnwest.com/xian/a/2020/02/12/18469639.html
(翻訳の際に、内容が多少編集されていることがあります)