都市計画の青図を描き出す

都市計画の青図を描き出す
西安の都市計画図 市自然資源&計画局提供
西安・大唐芙蓉園の夜景 記者 竇翊明 撮影

 都市計画は、都市の発展において、戦略を導き厳密に管理するという重要な役割を果たす。どんな都市でも、きちんとした計画を立てることが、発展のための重要な任務である。

 二年余りの奮闘により、 「大西安2050空間発展戦略計画」は整えられ、都市発展の「十字方針」が実施され、「西咸(西安と咸陽)一体化建設」が進み、「多軸線・多中心・多ブロック」の空間構造が徐々に形成されてきて、西安の都市建設は大きく進展した。

 優れた都市建設計画が一つまた一つと実施されるにつれ、希望の都、イノベーションの都、そして活力の都である西安は、次第にその姿をはっきりと現してきた。

空間発展戦略で都市をグレードアップ 西安の新態勢がスタート

 「国際都市の建設は、新たな世紀に突入して以来の、西安の変わらぬ願いです。」西安市自然資源&計画局の局長・馮涛氏は言う。2017年以降、都市計画においては、党の「十九大(中国共産党第19回全国代表大会)精神」及び「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」に基づき、「『三六九』に注目して、西安の振興を図る」という発展目標に立脚し、スローガンである「追いつき追い越せ」及び「五つの着実化」要求を実践し、縦軸に西安発展の段階的任務を据え、横軸に国内先進都市の発展を置き、「追いつき追い越せ」の方向性と戦略を明確にして、「全市統一・全域をカバー・全面管理」という計画体系の構築に力を注いできた。

 この二年、「西安の振興」に的を絞り、「大西安2050空間発展戦略計画」の研究を行い、西安市・咸陽市・渭南市・楊凌市・西咸新区を主体とする計画範囲約1万7600 km2において、三段階に分けて、二つのレベルの空間発展戦略を実施し、「十大行動計画」を実行した。「北跨、南控、西進、東拓、中優」という空間発展戦略を展開し、「三軸線計画」、「東部新城」、「高鉄(高速鉄道)新城」、「灞渭三角洲」、「富閻産業提携園区」、「渭北工業大走廊計画」、「南部科創大走廊計画」等の重点地域発展計画を実施し、優れた資源の集積を誘導して、地域発展の新たな「成長の極(growth pole)」を作り、「三軸・三帯・三廊・一通路・多中心・多ブロック」という発展態勢を構築し、国の中枢都市及び国際都市建設のための礎を築いた。

国の中枢都市を建設

全面管理の計画体系をマルチレベルで構築

 この二年間、当市は習近平の生態文明思想を貫き、計画に基づいて都市の機能を強化し、都市の地位を高め、優れた発展と生活を実現した。現在、当市は国の中枢都市となるべく、「都市設計」と「都市双修」の試行を系統的に推進し、生態系の保護、歴史文化の保護、都市インフラ、農村振興等、100項目以上の重点計画を作成・実行し、都市ガイドライン・制度・規範30項以上を制定し、公共政策、計画策定、設計ガイドライン、技術規定、制度・規範等、全面管理の計画体系をマルチレベルで構築している。

 重点を置いているのは、第一に、西安の美しい街作りである。「両山」理念を積極的に実践し、「大西安生態緑色空間体系計画」、「都市緑道体系計画」、「都市通風路制御計画」、「スポンジ都市計画」、「秦嶺生態保護計画」、「渭河生態制御線計画」等を実施し、山、水、台地、田、林といった自然の地勢や基本農田(政府指定の耕作地)、遺跡等を保護し、都市の生態制御線・開発境界線を明確にし、地域の生態的回廊を作り、西安の生態系の安全を図る。

 第二に、「歴史文化名城(歴史的な価値の高い都市)」の建設である。「中優(中心地区の最適化)」戦略を実施し、中心地区のグレードアップを推進する。「保護優先、新旧分治」という建設基準に基づき、「歴史文化名城」保護計画、小雁塔歴史文化地区・七賢庄-革命公園・北院門-洒金橋等の重点歴史街区改造計画を策定し、歴史文化街区の「有機更新(調和のとれたリニューアル)」と機能再生を実現して、西安の文化を示す。

 第三に、都市機能の整備である。幸福で調和のとれた西安を作るため、「民生九難」を解決し、衛生・医療や義務教育等の公共サービス施設特別計画、大型公共サービス施設プロジェクト立地計画を策定し、都市インフラを厳格に管理する。西安の交通体系を整備し、『大西安都市快速路体系計画』『大西安北部地区(涇渭新城)道路交通高度化計画』等の交通計画を実行し、西安の都市空間と産業の発展を促し、都市の交通渋滞を緩和する。

 第四に、都市の質的向上である。西安の新イメージとして「開放包容、古今相映(開放的で包容力があり、古今が相映じる)」を掲げ、「都市設計」と「都市双修」を積極的に推進し、「幸福林帯(グリーンベルト)」「高鉄新城」等17重点地区の都市設計を行う。また屋外広告・新聞雑誌スタンド・モニュメント・夜間景観・色・街道設計等に関する都市設計ガイドラインを作成する。建物の屋上・色・大きさ・屋上緑化等について地区別に明確な管理要求事項を示し、都市の形態管理や重点地域の管理を強化する。

「自然資源&計画」改革を推進し

都市発展の「青図」を描き出す

 「我々はチャンスを逃さず、都市発展の方法を転換し、発展を推進していきます。」馮涛氏は言う、この二年、当市は人民を中心とした発展を心がけ、「自然資源&計画」体制改革を推進し、「土地供給側構造改革」を深化し、都市発展の「青図」を描き出した。

 一つ目は、都市計画体系の改革と、全域の「多規合一(複数の計画に関連性を持たせること)」の推進である。土地利用総体計画と都市総体計画を合併する「両規合一」を実施し、両計画の土地使用基準の統合と的確な土地配置を実現し、空間発展の政策・プロジェクト・指標等を確実にし、都市の迅速な発展を図る。

 二つ目は、土地供給の最適化と、住みやすさの向上である。「統一供給、統一備蓄、統一放出」の土地供給体制を確立し、西安独自の居住用地「双20%原則」をスタートさせる。これは2018年より、西安市の居住用地の20%を、公的賃貸住宅の建設に用いて、低所得者の住宅問題とそれに付帯する教育・医療問題を解決し、居住用地の20%を、地価と売価を制限した住宅の建設に用いて、共同所有の形で、低所得世帯や持家のない者の住宅問題を解決するというものである。

 三つ目は、ビジネス環境の最適化、それに都市発展のソフトパワーを高めることである。行政承認制度改革を深化し、西安市計画連合審査センターを設立し、業務手順を簡易化して審査期間を短縮し、重大プロジェクトの土地使用手続を促進する。不動産登記の全国基準を打ち立て、南北二つの不動産取引登記所の使用を開始し、微信(WeChat)公式アカウント「西安智慧不動産+」を開設し、銀行での不動産登記を可能にして、不動産取引・納税・登記が一つの窓口で完了するようにし、自然資源&計画部門のサービス51項目の窓口一本化を推進し、企業と大衆の満足度を高める。

新たな一年、西安市自然資源&計画部門は、自然資源・国土空間・生態保護についての大局観を養い、自然資源&計画分野の融合を実現して、西安の「追いつき追い越せ」と国の中枢都市建設という目標をサポートしていくつもりである。

参照元:http://news.xiancn.com/content/2019-02/26/content_3426504.htm
(翻訳の際に、内容が多少編集されていることがあります)

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