西安が「2018世界で最も発展の可能性を秘めた新興都市」に

西安が「2018世界で最も発展の可能性を秘めた新興都市」に

 一年の始まり、己亥年の西安の新年は、ライトアップや大勢の人と共にスタートした。「ネット人気都市」と称賛される古都・西安は、賑やかで、希望にあふれている。もちろん、千年の古都は、ネットでの人気や情報量だけでなく、全方向的な発展のイメージで認められたいと考えている。

 西安が「2018世界で最も発展の可能性を秘めた新興都市」に

 2017年は「西安元年」といわれ、過ぎ去ったばかりの2018年は西安二年になる。政府の業務報告書を開くと、西安が2018年に獲得した栄誉は、発展の様々な方面に及んでいる。

 都市の発展の面では、西安は国連の都市発展報告書で「2018世界で最も発展の可能性を秘めた新興都市」と評され、改革開放40年で経済発展が最も成功した40都市に選ばれた。また、「1+N社会救助体系」が国務院に称賛され、「中国全面小康特別貢献都市」の称号を受けた。

 文化の発展の面では、西安は実店舗書店840店が新たに設けられ、総計1927店舗を達成して「中国書店の都」に認定された。また、世界文化観光フォーラムが今後ずっと西安で開かれることになり、西安は「東アジア文化の都」に選ばれた。国内外からの観光客数は通年で延べ2億4700万人となり、36.7%増、観光業の総収益は56.4%増の2554億8000万元で、西安は国内人気観光地ランキング上位10都市の第一位となった。

 ハイテク起業の面では、西安は「硬科技(Hard&Core Technology)」産業計画9件を打ち出し、「2018世界『硬科技』イノベーション&『一帯一路』イノベーティブ協力カンファレンス」を開催して、西安が生み出した概念である「硬科技」を国の辞書に組み込んだ。

 ビジネス環境の面では、西安は「放管服(行政のスリム化と権限委譲・監督管理の強化・行政サービスの向上)」改革、「三大革命(吸殻革命・トイレ革命・行政の効率化革命)」、「三大新政(戸籍新政・人材新政・起業新政)」を推し進め、ビジネス環境総合ランキングで上位10位に躍進した。また、「創業西安行」と銘打った起業関連活動を596回実施し、起業支援の場1156ヶ所、合計3281万m2を作った。支援を受ける企業・団体は4万1800社に上り、全国「双創(イノベーションと起業)」都市の最前線都市に認定された。

 都市の安全の面では、西安は「車譲人(歩行者に優しい運転)」等の活動を実施し、「全国正能量(ポジティブエネルギー)10大都市」に選ばれた。また、マフィア一掃のための取り組みや、「平安鼎」の建設(安全な町作り)を進め、刑事事件と強盗・窃盗の通報件数が各々14.2%と53.6%減少した。 

 幸福度指数の面では、西安は7年連続で「中国で最も幸福感の高い都市」に選ばれている。また、市民サービスホットライン「12345」の運営は信頼性が高く、西安市四級政務サービス体系の整備が一層進んだ。

 「書香の都」作り

 「中国書店の都」の称号獲得

 悠久の歴史文化資源は、西安の特質であり続けてきた。だがここ二年ほどで西安は、文化発展の支柱とするべく、資源をパッケージし統合する道を探し当てたようである。ライトアップショーや、「書香の都」作り計画等により、西安は国内人気観光地ランキング上位10都市で一位になると共に、「中国書店の都」の称号を獲得した。2018年だけで、西安の実店舗(リアル)書店は、前年に比べ倍以上増えている。西安市新華書店「曲江書城」は、年度の「全国で最も美しい書店」の称号を受けた。

 「曲江書城」の管理担当者・張赶氏は言う。「『全国で最も美しい書店』の称号を受けたのは、西安の実店舗書店の発展が認められたということであり、また西安市委員会と市政府が打ち出した、『全民閲読(読書推進)』を進め『書香の都』を作るという計画が認められたということです。紙の本が電子書籍や断片的な情報に押されている中、西安は逆に『書香の都』作りを打ち出しました。歴史ある古都だからこそ、文化の火を守っていく責任があるのです。」

 敷地面積1万8000 m2、4階建ての「曲江書城」は、約15万種類、60万冊以上の書籍を保有する。一階は「美学生活」スペース、二階は「文化生活」スペース、三階は親子体験スペースになっており、読書に生活美学、クリエイティブ空間、アート等の要素を取り入れ、見て、触って、聞いて楽しめる空間と落ち着いた雰囲気により、訪れる者に新しい読書体験を提供している。

 曲江新区に立地して2年余り、「曲江書城」はその活動場所10ヶ所で、アートプログラム、美術展、作品展、科学知識展示、演奏会等を300回以上開催しており、西安の代表的な存在というだけでなく、西安を訪れた観光客の人気スポットの一つとなっている。

 昨日午後、記者が店内でランダムにインタビューしたところ、河南省や四川省、さらには福建省の本好きが次々と見つかった。福建から来たという女性は、「評判を聞いてきました、店内は広くてきれいで、いい感じです。ここに来なければ、西安に来たと言えないでしょう?本好きだなんて言えないでしょう?」と語った。

 「硬科技」が西安の新たな発展の突破口に

 陝西省社会科学院のプロジェクト評価センター主任・研究員の方海韵氏は言う。「まずは、生まれ育った故郷が得た素晴らしい成果を祝いたい。それでも、『追いつき追い越せ』というスローガンの下、西安の者は皆、夢を持って頑張らないと。」

 方海韵氏の考えでは、西安が受けた各種の称号は、全体として二つに分けられる。一つは名誉の称号、一つは政策上の称号である。彼は言う、「この二つは意味合いが少し異なります。前者はこれまでの仕事が認められたもので、例えば、西安の都市発展が近年、マクロとミクロレベルで見せている新たな様相です。『吸殻拾い』や『歩行者に優しい運転』等といった細部の変化だけでなく、『書香の都』や『硬科技』の都作り等、マクロレベルの都市発展についてのものもあります。一方、政策上の称号は、西安の前に横たわる発展のチャンスを説明するものです。様々な未解決の課題に向き合い、真剣に取り組んでこそ、『追いつき追い越せ』が実現できます。」

 「中国書店の都」、「東アジアの都」の称号を受け、また全国「双創」都市の第一線都市に認定され、「硬科技」の都を目指すことで、かねてより歴史文化で名高い古都・西安は、新たな「中核」を手に入れた。「書店・文化の都というのは、伝統の強みを活かしたもので、観光スローガンである『西安年・最中国』やライトアップショーは、観光業の発展を活発にし、かなりの観光収益をもたらすだけでなく、外食・宿泊等の第三次産業の発展も促します。一方、中国全土から観光客が大勢やってきて、西安を称賛すると、西安市民は誇らしく感じ、そういうポジティブな気持ちは都市の団結力を高めます。」方海韵氏は言う。「また、全国『双創』都市の第一線都市に認定され、『硬科技』の都というコンセプトを打ち出したことは、西安の科学教育資源の発掘につながります。『一帯一路』戦略の発展や、ビジネス環境の最適化、魅力的な立地政策の決定に伴い、多くの人材が流入し、西安の生み出した『硬科技』は、西安の新たな発展の突破口となるに違いありません。」

 7年連続で「最も幸福感の高い都市」の称号を獲得したことは、一切を説明するのに十分である。方海韵氏は、今後は住宅、医療、教育資源等の、生活と密接に関連した分野において、目に見える確実な成果があることを期待している。 

参照元:http://news.ishaanxi.com/2019/0220/936886.shtml
(翻訳の際に、内容が多少編集されていることがあります)

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