人大代表: 博物館建設を都市発展の「触媒」に

人大代表: 博物館建設を都市発展の「触媒」に
全国人大代表・宋亜平氏
全国人大代表・王勇超氏

博物館は、都市の歴史・発展の抽出物であり、都市のランドマークであり、人々が歴史を知り、未来を考える重要な文化の殿堂でもある。近年、西安は「博物館の都市」作りにも力を入れ、豊富な文化遺産を活かして、西安独自の物語を伝えようとしている。「全国両会(全国人民代表大会と全国政協会議)」の期間、何人もの人大代表(全国人民代表大会代表)が、博物館建設に関して助言提案を行った。

デジタル博物館を建設し

文化財が自ら『語る』ように

全国人大代表、陝西省美術家協会副主席の宋亜平氏は、文化とは民族の遺伝子であり、国のソフトパワーであるが、博物館は文化の伝承と発揚の重要な手段であり、博物館を作ることは、都市のイメージアップや文化の発揮に大きな意義を持つと考えている。

「文化財が自ら『語り』、『生きる』ようにすれば、見る者を惹きつけることができます。」博物館作りのコンセプトを新たにし、文化財の展示だけでなく、デジタル博物館の建設も重視すべきだと、宋亜平氏は提案する。すでにある博物館については、デジタル化した内容を増やし、伝統と現代の融合を図る。その上で、インタラクティブ体験等の可能性を検討し、撮影・スキャン・特撮等の現代技術により、収蔵品をデジタル情報化し、いつでもどこでも調べたり、見学・体験したりできるようにする。

博物館の建設においては、文献の散逸した歴史的な文化人、特に近現代の文化人の発掘・保護・伝承にも力を入れるべきだと、宋亜平氏は考えている。例えば、「宋伯魯は、清代末期の優れた政治家であると同時に、詩や書画に造詣の深い文化人ですが、関連の研究が不足しています。」これに対し、宋亜平氏は、陝西・西安の埋もれた存在を発掘し、様々な手段で、宋伯魯のような歴史的人物の研究・展示を行って、博物館をパワーアップし、博物館建設を、都市発展の「触媒」とすることを提案した。

非国有博物館の

無料開放政策を

全国人大代表、陝西省文学芸術界聯合会副主席、西安関中民俗芸術博物院院長の王勇超氏は、急速な発展を見せる数多くの非国有博物館は、すでに国の公共文化サービス体系の重要な一部、かつ文化大国建設の重要なパワーとなっているため、非国有博物館と国有博物館を「公平に扱う」政策の実施が、極めて重要である、と考えている。

「非国有博物館の無料開放政策の実施は、非国有博物館と国有博物館が『公平に扱われる』ための重要な施策です。」と王勇超氏は言う。2008年から国が行っている、国有博物館を無料開放する政策は、社会に良い効果を生み出している。しかし、現在この政策は、国有博物館でのみ実施されているため、政策の範囲を広げて、デモンストレーション効果が大きく、公益性の高い非国有博物館にも、無料開放政策を試みると共に、国の助成金交付リストに徐々に組み込んで、「公平に取り扱い、支援する」という政策を実現するよう、同氏は提案している。

「国有博物館は、国の出資や政策支援がその発展を支えており、収蔵品はほとんどが考古学研究や寄贈によるものですが、非国有博物館は、主に創設者個人が出資して、散逸した文化財、芸術品等を収集しています。現在、各種税金により、もともと経営の苦しい非国有博物館は、存続がいっそう難しくなっています。」非国有博物館の多くは公益性を持つため、政策面で国有博物館と同等の取り扱いを受けるべきだと、王勇超氏は言う。国は一刻も早く、税金関連の政策、特に都市の土地使用税、不動産税等の面における関連の優遇・減免政策を出して、文化・税金・土地・金融等の面の国の政策による優遇を、非国有博物館が受けられるようにすべきであると、同氏は提案した。

参照元:http://gov.ishaanxi.com/2019/0311/944424.shtml
(翻訳の際に、内容が多少編集されていることがあります)

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